サンヒョク、君は 時には、僕をにらみつけ、 時には、僕につかみかかり、 時には、僕にひざまずき、 時には、僕にあたたかい手を差し出した・・・・ そのすべての君の目には、 いつも ユジンへのおさえきれない愛があふれていた。 僕の愛は誰にも負けない・・・ 君の目は、いつもそう言っていた。 それが痛いほど分かりながらも、 僕はユジンを愛することを、止められなかった。 だけど、あの時・・・・・・ 君が長い時間をかけて ユジンに寄り添い 1歩1歩、歩んだその10年の重さ、 そして、僕の知らないところで どんなにユジンが多くの人の愛を受けていたのかを思ったとき、 僕は身を引いた・・・・。 僕の愛は誰にも負けない・・・ ユジンの幸せを願う気持ちは誰にも負けない・・・ 僕も同じようにそう思ったから・・・ サンヒョク、 初めてあったとき、素直に君が僕に差し出した手を、 僕は無視した。 あのとき、本当は、手をとることの出来ない自分が少し 悲しかったよ。 君には、憎しみだけではない 何かを感じたから・・・。 同じ人をこんなに好きになった僕たちだから、 何かを感じあわないわけはないよね。 きっと・・・ あの時、 僕たち三人が、一番幸せになれる道だと思って 僕は、一人でアメリカに戻る決心をした。 僕は、チュンサンだったんだという事実を捨てる決心をした。 だけど、運命が再びユジンを僕のもとに運んでくれた。 ごめんよ、サンヒョク・・・やはり、僕はユジンと生きていく。 ユジンを絶対に幸せにするから。 サンヒョク、 また・・・運命はくりかえしだったよ。 やっぱり、ユジンと僕はいっしょには生きられない。 僕とユジン、 絶対に忘れない、そう誓い合って別れた僕たちだけれど、 サンヒョク、君なら分かってくれるよね。 ユジンがいつか、新しい生き方を見つけられるよう、 ・・・それはもしかしたら君とともに歩む道かもしれないけれど、 どうか、ユジンを見守ってあげてほしい・・・・。 今度こそ、僕は一人だけで旅立つから。 サンヒョク、 君がいてくれるから、 僕は一人で旅立つことが出来る。 これが、僕たちの最良の道だと信じて・・・・。